アナログ人間、スマートスピーカーを買う?!
電気店に並ぶスマートスピーカーの形の変化に私は確信した「いつか買うな」と。それなら調査し、熟考してから実際に買ってみようと。このブログはその記録である。
アロマとスピーカーの関係性
電気店でスマートスピーカーを見た第一印象は「アロマはじめた?」だった。それはアロマディフューザーのような円筒形のもの、新型は大きな碁石形。最新型は小型テレビのようだった。
ネット検索しながら、店頭の商品を観察する。
「OK Google 行ってきます」だけ言えば、部屋の照明やテレビ、エアコン、全ての電源を切ってくれるらしい。スマートスピーカーの能力である。
製品もグーグルだけではない。AmazonやLINEからも発売されている。
音声の指示で音楽を流してくれるのはCMで有名かもしれないが、ネット検索や買い物、メッセージを残したりできるという。
つまりこれを買えば、器械を相手に「音量を上げて」と発声するわけだ。
いや、もっと具体的にいうなら「クラシック音楽を流して」なんてことも言わなくてはならない。それも、誰もいない部屋で。家族がいる前でやることもあるだろう。
相手がいないのに、「今日の天気は?」「今日のニュースは?」と聞けば、たどたどしい感じで読み上げてくれる。私にそんなマネできるだろうか。ラジオのニュースでは駄目なのか?
手がふさがっているときに、「電気をつけて」っていうことあるのか? 室内で? 荷物を床に置くだけで事足りるではないか。しかも、連携可能な家電を持っていなくてはならない。
極めつけは、スマートスピーカーに、アロマの効果がないことだ。
初めてATMに触ったあの日のこと
アラフォーが、AI機器を前にして「試してみる」というのは、とても尊い行為である。エラーを恐れず、勇気だけで、時には失笑を覚悟して臨まなければならない。
初めてATMに並んだ時の緊張を思い出してほしい。後ろに人が並び、緊張はマックスだ。幼いころ、自動販売機を前に「よく分からんがとりあえずボタンを押してみる」ことができた。お金を入れるのだって単純だった。だが、ATMは適当を許さない。
最近ではコンビニの支払い方法も多様化している。こちらが「iDでお願いします」なんて調子にのろうものなら、「お支払い方法をお選びください」とご丁寧な機械音がする。こちらを向いたパネルには無数の選択肢。どれか分からず店員さんをチラ見すると、焦点のあわぬバイト君だったりする。私の手はすでに濡れ雑巾だ。
きみ,ドラえもん?
わたしの周りの話で恐縮だが、スマートスピーカーを愛用して「生活が快適になった人」をしらない。「アマゾンプライム」は、「もはやライフラインっすよ」などという輩がいる。だが、スマートスピーカーはそうじゃないらしい。
所有者への「生活がどう変わったか」アンケートによると、上位から順に「音楽を聞く」、「天気予報を聞く」、「アラーム/タイマーを設定する」だった。
とくに生活が変化したようには見えない。それくらいなら、アナログ人間の私といえどもスマホでできる。
実際に使うのは、スピーカーとしての機能だけということではないのか。
「よう分からんが、とりあえずスマートスピーカーにしてみる」のは危険だ。調べてわかったのは、「スマートスピーカーはドラえもんではない」こと。話し相手になってくれたりはしない。手の代わりに声でスイッチをいれる機器だ。
ドラえもんが家に来てくれるわけではない。
スマートスピーカーは「石原さとみ」みたいな
私は、iDやペイペイで支払うのが限界だ。いつかきっとスマホを使いこなしたいと思い続けながら、それを果たせないでいる。
本を買って勉強するほどの興味はないが、電子機器に惹かれる。どうやら私は「スマートスピーカー」という、言葉の響きそのものにやられていたらしい。
たとえるなら「石原さとみ」というイメージに憧れをもっているのに似ている。彼女の本名「石神国子」ならあそこまで売れていただろうか(まあ、売れたよね)。
もしも「スマートスピーカー」の名前が、「スマートデバイス・コントローラー」なら同一商品でもマイナーであったろう。
まずその名前なら憧れない。石原さとみと同じだ。
で、結論、「最新のスピーカーがほしいなら、Bluetoothスピーカーでよい」。